PP(ポリプロピレン)樹脂に金属の被膜を施す技術です。PP樹脂は表面の親水性が低く、そのままではメッキが密着しにくいため、加工を施す前に表面処理(プリトリートメント)やプラズマ処理などの特殊な処理を行います。その後、無電解メッキで金属層を付けることが一般的です。
PP樹脂は軽量で、耐薬品性や耐熱性に優れていますが、金属的な外観は持っていません。メッキ加工を施すことによって、外観や機能性が向上し、摩耗や傷に対する耐性が強化され、長期間の使用が可能となります。
PPは、プロピレンを重合して得られる熱可塑性樹脂であり、軽量で耐薬品性や耐熱性に優れることから、様々な産業分野で利用されています。食品包装材、自動車部品、医療用品、家庭用品、繊維製品など、私たちの身の回りに広く普及しています。
PPの加工方法は、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形などがあり、複雑な形状の製品や大量生産にも対応できます。また、リサイクルが容易で環境負荷が低い点も、持続可能な社会に適した特性といえます。
しかし、PPには紫外線に対する耐性が低いという弱点があり、長期間直射日光にさらされると劣化する可能性があります。そのため、屋外で使用する場合にはUVコーティングや安定剤の添加などの対策が必要です。
PP樹脂は、その構造や特性の違いから、主に以下の3つの種類に分類されます。
ホモポリマーは、プロピレン単体を重合して得られるポリプロピレンです。高い剛性と耐熱性を持ち、光沢が良好で鮮やかな色彩に着色できる特徴があります。そのため、食品容器、家電製品、日用品など、幅広い用途で利用されています。
ランダムコポリマーは、プロピレンとエチレンを無規則に共重合させたポリプロピレンです。このタイプは、透明性が高く、柔軟性や耐衝撃性にも優れています。そのため、透明な食品容器や医療用シリンジ、フィルムなどの製品に適しています。
ブロックコポリマーは、プロピレンとエチレンをブロック状に共重合させたポリプロピレンです。このタイプは、ホモポリマーよりも耐衝撃強度が優れており、低温環境下での性能が向上。そのため、自動車部品や家電製品の部品、コンテナなど、耐衝撃性が求められる用途で使用されています。
ポリプロピレン(PP)へのメッキ技術は、軽量で耐久性のあるプラスチック部品に金属の特性を付与することで、さまざまな業界で活用されています。
PP樹脂メッキは車両の外装および内装部品に使用され、耐食性や美観の向上に寄与しています。ラジエーターグリル、ミラーハウジング、ウィンドウトリムなどの部品に適用され、車両のデザイン性と耐久性を高めています。
PP樹脂メッキは製品の美観向上や導電性の付与、耐食性の強化を目的として活用されています。コンピューターの部品、携帯電話の外装、スイッチやボタンなどのプラスチックトリムにメッキを施すことで、製品の性能と外観を向上させています。
PPにメッキ加工を施す主な目的は、装飾性の向上と機能性の付与の2つです。
PPに金属メッキを施すことで、光沢感のある外観を実現し、高級感やデザイン性を向上させることができます。特に、自動車の内装・外装部品、家電製品、インテリア用品などでは、金属調の仕上がりが求められることが多く、メッキ加工が有効です。
PPにメッキを施すことで、以下のような機能を追加できます。
特性を活かし、PPのメッキ加工は自動車部品、電子機器、水洗金具、家電製品など、幅広い用途で利用されています。
PPは表面エネルギーが低く、接着性が悪いため、一般的なプラスチックと比べてメッキ加工が難しいとされています。通常、メッキ加工を施すためには、下地となる材料との密着性が求められますが、PPはその特性上、メッキ層が剥がれやすい傾向にあります。
そのため、PPにメッキ加工を施す際には、以下のような特殊な処理が必要です。
これらの工程を適切に実施することで、PPへのメッキ加工が可能となります。

サカエ理研工業は、大型バンパーやエアダム(スポイラー)の製造において、変性ポリプロピレン(PP)材料を採用し、優れた外観品質を実現。
同社は、設計技術と生産技術を駆使して、表面に凹みのない滑らかな仕上がりを達成しています。大型のバンパー製造にも対応しており、静電塗装技術を活用することで、車体色に合わせた高品質な塗装を実現し、多彩なデザインニーズに応えてきました。
さらに、サカエ理研工業は、小型から大型までの射出成形機を保有し、多様な製品の成形に対応しています。また、小物から大物まで対応可能な効率的な全自動塗装ラインを導入し、品質と生産性の向上を図っています。

塚田理研工業は、プラスチック製品へのメッキ技術を活用し、電磁波ノイズ対策に取り組んでいます。ポリプロピレン(PP)などの樹脂材料に対して無電解メッキを施すことで、電磁波シールド効果を付与しています。
無電解メッキは、化学的な還元反応を利用して金属膜を形成する技術であり、複雑な形状や均一な膜厚の成膜が可能です。これにより、PPをはじめとする各種プラスチック製品に対して、高い電磁波シールド効果を持つ金属膜を形成できます。
塚田理研工業では、PP製品への無電解メッキを通じて、電子機器から発生する電磁波ノイズの遮蔽や、外部からの電磁波干渉を防止。自動車部品や医療機器など、電磁波ノイズ対策が求められる多様な分野での応用が可能となっています。

丸長鍍金は、PPにセルロースナノファイバー(CNF)を添加した新規材料へのメッキ技術を開発し、特許を取得。この技術により、PP素材に対して優れた密着性を持つメッキ処理ができ、PPに多様な機能を付加することが可能になりました。
CNFは、植物由来のナノサイズの繊維であり、軽量で高強度、さらに環境負荷が低いという特性を持っています。
今回の開発では、CNF/PP複合材の表面処理技術を最適化し、メッキ層との密着性を高めることに成功しました。これにより、PP素材に対して耐食性や導電性、装飾性など、さまざまな機能を付与することが可能となります。自動車部品や電子機器、生活用品など、幅広い分野での応用が期待される技術です。
PP(ポリプロピレン)は、軽量で耐薬品性・耐熱性に優れる熱可塑性樹脂で、食品包装材や自動車部品など幅広い分野で活用されています。PPへのめっき加工により、装飾性や機能性(耐摩耗性・導電性・電磁波シールド性)が向上し、自動車や電子機器の部品に応用されています。
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75年以上※にわたりめっき加工を手掛け、自動車メーカー向けにドアハンドルや内外装部品にめっき。耐食性を付与する3層のニッケルめっきを採用し、耐久性・品質の高い加工を実現。様々な加飾バリエーションへの対応とエレベータ方式設備、画像検査システムや膜厚シュミレータを併用し、生産性と品質保証の両面を向上しています。

電子基板メーカー向けのプリント配線板加工で培った技術をもとに、無電解銅と無電解ニッケルを使用した電磁波シールドめっきを提供。精密機器のハウジングやコネクタに金属並みの導電性を持たせ、電磁波ノイズを遮断。
軽量化とノイズ対策に役立つメッキ加工を提供します。

創業から腕時計の外装部品製造に携わり、精密な仕上がりと高級感を追求。ニッケルフリー仕様で加工をするため、肌に優しく、多彩な色調や光沢・サテンの質感を表現が可能。
時計の外装のほか、リングやペンダントなど、デザイン性と安全性を兼ね備えた製品を実現します。
※参照元:2025年2月3日調査時点 白金鍍金工業公式HP(https://www.siragane.co.jp/)