プラスチックメッキ加工の不良対策

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プラスチック製品に金属の光沢や機能を持たせるメッキ加工は、品質や性能を高めるうえで重要な技術です。しかし、加工中にはさまざまな不良が発生する可能性があり、それぞれの原因を把握して対策を取ることが求められます。

メッキ加工における不良の原因と対策

プラスチックメッキ加工における不良は、多岐にわたります。

1. 密着不良(剥がれ・膨れ)

樹脂メッキ製品を使用中や輸送時に、メッキ層が剥がれたり局所的な膨れが生じます。見た目が悪くなるだけでなく、耐久性にも悪影響です。

主な原因

対策

2. ピンホール・ピット(微細な凹み)

メッキ後の表面に、微細な穴や凹みが見られることがあります。これらは、外観品質の問題だけでなく、耐食性にも影響を与えるため注意が必要です。

主な原因

有効な対策

3. メッキのバリ(過剰な析出)

製品の端部や凹凸部分にメッキが過剰に析出し、バリ状になってしまうトラブルです。精密部品では寸法公差への影響が大きく、後処理が必要になる場合も少なくありません。

主な原因

有効な対策

4. 色むら・光沢むら

メッキ加工後に、一部の製品だけ色合いが異なったり、光沢の違いが目立ったりすることがあります。装飾用途の場合、外観のばらつきは顧客の満足度に影響します。

主な原因

有効な対策

不良発生の根本原因と対策ポイント

成形工程での対策

成形段階で不具合があり場合には、メッキで強調されやすいため注意が必要です。以下の点を管理することで、トラブルを減らせます。

前処理工程での対策

メッキとの密着性を高めるには、前処理の精度が鍵になります。

メッキ工程での対策

メッキ工程では、液の組成や処理条件を安定的に保つことが大切です。

仕上げ工程での品質管理

メッキ後の仕上げ段階でも検査や試験を徹底し、製品の品質を確保します。

不良対策には、各工程での管理が大切

プラスチックメッキ加工の品質を高めるには、成形、前処理、メッキ、仕上げの各工程で適切な管理と対策を行うことが不可欠です。

密着不良や膜厚のばらつき、バリの発生といった問題は製品の性能と外観に大きく影響します。各工程で条件や環境をしっかり管理し、高品質なメッキ製品を安定的に生産できる体制を整えましょう。

このサイトでは、「高品質な内外装部品の量産」「電子機器への電磁波シールド」「アクセサリーのニッケルフリー」という3つの目的別に、おすすめのプラスチックメッキ加工メーカーをご紹介しています。自社のニーズに合ったメーカーを見つけるために、ぜひご活用ください。

【目的別】
プラスチックメッキ加工会社3選

製品の性能や耐久性を高めるためには、自社のニーズに合ったプラスチックメッキ加工会社を選ぶことが重要です。

目的に応じたおすすめの加工会社を厳選してご紹介します。

高耐食性・高品質な
内外装部品の量産

なら
白金鍍金工業
(しろがねめっきこうぎょう)
白金鍍金工業公式HP
引用元情報:白金鍍金工業公式HP
(https://www.siragane.co.jp/)
耐食性の高い加工で
耐久性のある部品を大量生産

75年以上※にわたりめっき加工を手掛け、自動車メーカー向けにドアハンドルや内外装部品にめっき。耐食性を付与する3層のニッケルめっきを採用し、耐久性・品質の高い加工を実現。様々な加飾バリエーションへの対応とエレベータ方式設備、画像検査システムや膜厚シュミレータを併用し、生産性と品質保証の両面を向上しています。

例えばこんな用途に
  • 自動車の内外装部品
  • シャワーヘッドなどの水栓部品
  • 遊戯部品や家電製品の装飾など
電磁波の影響を抑えた
精密機器の加工

なら
塚田理研
(つかだりけん)
塚田理研公式HP
引用元情報:塚田理研公式HP
(https://www.tukada-riken.co.jp/)
電磁波シールド性と放熱性を
両立しためっきに対応

電子基板メーカー向けのプリント配線板加工で培った技術をもとに、無電解銅と無電解ニッケルを使用した電磁波シールドめっきを提供。精密機器のハウジングやコネクタに金属並みの導電性を持たせ、電磁波ノイズを遮断。
軽量化とノイズ対策に役立つメッキ加工を提供します。

例えばこんな用途に
  • ノートPCの外装
  • スマートフォンのフレーム
  • CTスキャン装置のシールドなど
肌に優しい仕上げの
アクセサリー

なら
林精器製造
(はやしせいきせいぞう)
林精器製造公式HP
引用元情報:林精器製造公式HP
(https://www.hayashiseiki.co.jp/)
装飾めっきを
ニッケルフリーで加工可能

創業から腕時計の外装部品製造に携わり、精密な仕上がりと高級感を追求。ニッケルフリー仕様で加工をするため、肌に優しく、多彩な色調や光沢・サテンの質感を表現が可能。
時計の外装のほか、リングやペンダントなど、デザイン性と安全性を兼ね備えた製品を実現します。

例えばこんな用途に
  • 時計のフレーム
  • リング
  • ピアス・イヤリングなど

※参照元:2025年2月3日調査時点 白金鍍金工業公式HP(https://www.siragane.co.jp/)

【目的別】
プラスチックメッキ
加工メーカー3選